木を扱っています。といっても漠然と、,,,

自分の写真
nagoya, aichi, Japan
1956年、名古屋産、工学系、我関せず、刳るものは拒まず去る者は追わず、淡々、

2013年4月13日土曜日

仏像を作る、のみ入れ式に行く。

2013年4月、 お寺で倒れた樹齢700年の杉の木で仏像を彫って頂くことになった。材がそろって、仏師の元へ送られた。制作が始まる。仏師の工房でのみ入れ式を行うというので、よろしければ来ませんか、とお誘いを受けてこれは、千載一遇の事象だと、妻と出かけた。仏師は、平安佛師 江里 康慧 氏。かずかずの賞を受賞しており、奥様は亡くなられたが、重要無形文化財(人間国宝)なのだ。無縁の世界に、ご縁が出来る。時は不思議なうねりを生み出すものだと想う。出会いを一つ一つひも解いていくと、細いほんのわずかな縁の絡み合いと判る。
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静岡県島田市の千葉山、智満寺の住職と平等院の住職、そして頼朝杉の関係者とともに、のみ入れ式が行われた。
材は樹齢700年の杉材。寄せ木で作る。制作時間は2年半。
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奥様は、 截金(きりがね)細工の人間国宝であられた。奥様のギャラリーを作られたと言うことで、小物作品をいろいろと見せて頂いた。それから2階へ上がり、亡くなる前に構想されていて、その後お弟子さんが作られた作品を見た。桐の欄間に截金(きりがね)細工が施されている。濃い漆喰地に金色の截金はとてもよく栄えるのに、わざわざ桐のくすんだ色の上に細工が施されている。一目ではよく分からないが、目と明かりの角度で光が返ったとたん、鮮やかな文様が飛び込んでくる。”えっ?”と驚いて、目をこらし、場所を変えながらしげしげと見つめる。微細な、幾何学模様の繰り返しが、ところどころ雲にさえぎられた月の光のように、途切れ途切れに描かれている。いろいろな紋様がバランスよく散りばめられており、晩年の作品というのが”なるほど”と伺われる。
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ちいさなご縁が絡み合った先に、ときどき、すばらしいご縁に繋がっている。年を経る楽しみも、こういうところにあるのだなあと、感じた。

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